Blackmagic Design ATEM Streaming Bridge レビュー

販売日前に予約注文していた
ATEM Streaming Bridge

2か月以上待って
やっと手元に届きました。

運用するに辺り
ATEM Mini Proと組み合わせて使う
ATEM Streaming Bridge

個人で使う分には
あまり必要のない製品ですが
現在進行形のコロナによる
イベント自粛が継続される中

イベントを中継する際、
リアルタイムに
プロジェクターで映像を流したい!

 

そう思う人にはぴったりの製品です。

 

ただし後述しますが
運用上あまりよろしくないことも確認しています。
※製品の問題ではありません。

 

ATEM Streaming Bridgeを使う注意点

ATEM Streaming Bridgeは
ATEM Mini Pro
ATEM Mini Pro ISO

と組み合わせて使う製品なので
単独で使うことができません。

 

プロトコルさえわかれば
ATEM Mini Proを使わず
PCからLAN接続で映像を流すこと”も”できますが
今回の趣旨から外れるので割愛
※かなりめんどくさいのでやらないほうがいいです。
もしかしたら製品上のバグかもしれないので・・・・

実際に購入したので
使い勝手を探っていきたいと思います。

ATEM Streaming Bridge 同梱物

開梱

同梱物
・本体
・ACアダプタ
・ACアダプタのプラグ変換
・ステッカー
・簡易的な説明書

説明書の類は入ってなく
「Webからダウンロードしてね!」
的な説明だけが書いてあります。

簡潔で潔い内容になっています。

ATEM Streaming Bridge 本体

本体は思ったより大きく
ずっしりしています。

筐体は
金属なので使用している際の放熱に役立っています。
実際、2時間使用しましたが
ほんのり温かい程度でした。

 

サイドにディプスイッチがあります。

ディプスイッチの説明は背面に記載
基本触らないように!

ATEM Mini Proと接続して
運用したい気持ちを抑えて

最初に
・ATEM Mini Pro
・ATEM Streaming Bridge

のアップデートを行ってください。

・ATEM Mini Pro
自体いろいろ不具合を抱えているので
常に最新化することを忘れずに。

ATEM Mini Proのアップデート

公式サイトから最新のソフトウェアをダウンロードしアップデートしてください。

ダウンロードしたソフトウェアは
・ATEM Mini Pro
・ATEM Streaming Bridge
共通なので最新のものだけをダウンロードしてください。

公式サイト

 

ダウンロードしたソフトウェア一覧
※2020/11/15現在

注意点は
アップデートする前に
【コントロールパネル】 → 【プログラムと機能】
から既存の
「Blackmagic ATEM Switchers」
をアンインストールしてください。

アンインストールができたら
ダウンロードした
「Install ATEM v8.5.2.msi」をダブルクリックしてインストール

インストール後
「ATEM Setup」を起動
「ATEM Mini Pro」を「USB Type-C」で接続し「電源」を入れてください。

そうすると
アップデート画面が現れます。

画面の指示に従いアップデートが終わるまで
電源を切らずじっと待つだけ。

元のバージョンは8.4

 

アップデート完了のメッセージ

バージョンを確認します。
8.4 → 8.5.2
へバージョンアップが完了しました。

ATEM Streaming Bridgeのアップデート

やり方は
ATEM Mini Pro
と同じですが
すでに最新のソフトウェアをPCにインストールしているので
「ATEM Setup」を起動
「ATEM Streaming Bridge」を「USB Type-C」で接続し電源を入れてください。

後の流れは一緒です。

※購入したタイミングで
最新版が当たっている製品もあるので
アップデートしない場合もあります。

どちらとも
アップデートが完了したら
いよいよ接続して・・・・

と思いますが

「ATEM Streaming Bridge」
のセットアップを済ませてください。

ATEM Streaming Bridge セットアップ

ATEM Streaming Bridge
の運用方法は2つ

・「ATEM Mini Pro」と「ATEM Streaming Bridge」を直接LANケーブルで接続
・「HUBを介したローカル接続」
・「インターネット接続」

今回は
「HUBを介したローカル接続」で説明します。

 

ATEM Setup を起動
ATEM Streaming Bridge を
・「USB Type-C」でPCと接続
・「ATEM Streaming Bridge」を「LANケーブル」で「HUB」に接続

 

ATEM Setupの設定画面を開きます。

設定値に必要な情報を入力していきます。

・DHCPで運用する人はDHCPにチェックを入れる。
・Static IP(静的)で運用する人はStatic IPにチェックを入れる。

リモートで操作されたくない場合は
「Disable remote configuration via Ethernet」
にチェックを入れておく。

私はDHCPで運用していないので
Static IPを選択

自分の運用環境に合わせて
IPアドレス・Gatewayを設定

サービスは
セキュリティを考えて
「Local network with key」を選択

下に表示されている「key」は自動生成されます。

設定した情報は.xmlファイルにして
エクスポートします。

エクスポートした.xmlファイル

.xmlファイルは後で手を加えることができますが
bitrateの数値を変えても
「ATEM Mini Pro」の仕様で
最高値は固定されているので
「Streaming High」の値を
9000000 を 90000000
に変更しても意味がありません。

実際に変更して確認しましたが
bitrateは最高9.0Mb/sでした。

作成した.xmlを
「ATEM Software Control」を起動させて
読み込ませます。

「配信」→「配信設定をロード」
作成した.xmlを読み込ませればOK

右のパネル
「配信サービス」で
「ATEM Streaming Brige」を選択できるようになります。

これで
「ATEM Streaming Brige」
を使ってLAN経由で映像配信をすることができます。

HUB経由で運用する理由

恐らくですが
ここを見に来ている人のほとんどは
・「ATEM Mini Pro」と「ATEM Streaming Bridge」を直接LANケーブルで接続

する方法を選んでいると思います。

実際、知識がなくても物理的に接続すれば
簡単に映像配信できるので
HUBを間に挟む理由は無いかもしれませんが

HUBを間に挟んだ方が運用上メリットがあります。

「ATEM Mini Pro」の特徴の一つに
「PC」を用いれば
「LAN経由」で
「ATEM Software Control」を使うことができます。

 

・「USB Type-C」で「PCと接続」

してるから要らないわ!
という人もいると思いますが

「画像配信PC」は
「ATEM Mini Pro」を
「USB Type-C」で接続し
「OBSで録画&配信」をしているので

録画・配信の運用上
PCをフリーズさせるわけにもいかないし
操作ミスするわけにもいかないので
「ATEM Software Control」を別のPCで
LAN経由で使用しています。

そのためにHUB経由で運用するようにしています。

実際の使用感

テストをした時の映像です。
お昼2時ごろに撮影したので
部屋の中はすごく明るいので
プロジェクターの映像が破綻しているのはご容赦を。

ATEM Mini Pro」から「Cat6A 10mのLANケーブル」を「HUB」に接続
ATEM Streaming Bridge」は
Cat6A 10mのLANケーブル」を「HUB経由」で接続
ATEM Streaming Bridge」から「プロジェクター」へ「2mのHDMIケーブル」で接続

合計「20mのLANケーブル」で試験を行っています。

 

使用する映像は
2012年のディズニーシーで行われた
ハロウィーン・デイドリーム

真ん中に写っている「スケルトン」
ポーズが違いますよね?

「ATEM Mini Pro」でエンコードし
「ATEM Streaming Bridge」でデコードしているので
モニターとプロジェクターの映像に「遅延」が発生しています。

映像で見れば明らかです。

 

ですが
プロジェクター側の
映像と音声のズレは無く
ダンスと音楽のリズムは一致しています。

 

写真で見るとプロジェクターは「色が薄い映像」ですが
暗い会場なら普通に発色のいい映像に見えます。

 

実際
何メートルのLANケーブルまで使えるのか?
ケーブルが長くなると「遅延」も更に出るのか
検証が必要ですが
運用上、
20m離れた場所にプロジェクターを置いて
映像を流すことに問題はありません。

 

プロジェクターのスピーカーには問題があるので
ホームシアター用のアンプを経由して
映像はプロジェクター
音声はスピーカーから出せば
大した問題にもなりません。

アンプ経由でも映像と音のズレは出ませんでした。

運用上のデメリット

最初に後述しますといった部分です。

「ATEM Streaming Bridge」が
本来の運用で発揮するのは
インターネット経由での映像配信です。

ですが・・

金沢からアメリカへ配信する
ってなった場合
アメリカに「ATEM Streaming Bridge」がないと出来ません。

物理的に問題が発生します。

 

そうなれば
普通にインターネット配信でいいわけで。

会場で配信するにしても
インターネット配信の映像を流せばいいだけで。

 

あと
「ATEM Streaming Bridge」をインターネット側で運用するに辺り
自宅環境・もしくは運用環境のネットワークの問題も直面します。

 

今回
敢えてローカル接続の話をしているのは
インターネット経由で映像配信するに辺り
プロバイダーが持っている
静的アドレスを利用者に配布しているため
本当のグローバルアドレスが不明な点です。

 

簡単に書くとこんな感じ

 

インターネット
グローバルアドレス
プロバイダー(NAT変換)
静的アドレス(利用者にはグローバルアドレスに見える)
ルータ(NAT変換)
静的アドレス
利用者PC

 

固定IPのサービスを受ければ解決できますが
自宅に必要ないため諦めました。

※追記
下記サイトでグローバルアドレスの確認ができます。
が!
設定してうまくいくかはプロバイダー次第です。
理由はグローバルアドレスはプロバイダーの都合次第で変更されるから
もしくは自宅ルータの電源を落とすと変更されるからです。
https://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi

運用上のメリット

・配信する側同士
物理的に接続するため
回線問題に悩まなくて済む

・映像と音声の”ズレ”に悩まなくて済む

・youtubeより映像と音がきれい!

運用上
自分の動ける範囲に物理物がある方が
何かあった場合対処が迅速にできます。

回線の品質にも悩まなくて済むし
何より映像と音がきれいなことが最大のメリットです。

LAN経由なのである程度の距離になると
映像も音も破綻すると思いますが
普通のイベント程度なら20m程度でいけるのでは?

と実感しています。

具体的な運用方法

コロナウィルスにより
子供たちのイベントが縮小・中止になっています。

子供がいる過程において
保育園・幼稚園・小学校において
児童同士の感染なら「仕方ない」
と思う部分はありますが

赤の他人の大人から子供が感染したら
親は怒り狂い、犯人探しを行い・見つけ
感染者・イベント主催者を非難します。

 

じゃ
子供たちのイベントを普通に行うには?

 

単純に
子供と大人を別の会場にすればいいだけです。

「子供」は「体育館」
「赤の他人の大人」は「別室・自宅」

という風に
「子供の空間」に「赤の他人の大人」を入れなければいいだけ。

※別室と書いたのは自宅にネット環境のない人が存在するためです。

 

その条件の時

「ATEM Mini Pro」
「ATEM Streaming Bridge」
「配信PC」

は最大限の能力を発揮します。

なんか
こうなることを予測していたような
製品展開
Blackmagic社すげーよ!

最後に

長々と文章を書きましたが

「ATEM Mini Pro」
「ATEM Streaming Bridge」
「配信PC」

の組み合わせはイベント配信には最高の組み合わせです。

あとミキサーが必要ですが
YAMAHAの「AG06」もやっと手元に届いたので
年末の運用には間に合いそうです。

 

足りないのは”人手”だけになりました。

 

実際の運用するにあたり
配線や取り回しに工夫が必要ですが
試す時間がまだあるので
試行錯誤しながら遊んでます。

「ATEM Mini Pro」も定価以下で買えるようになったし
「ATEM Streaming Bridge」「AG06」も在庫が普通になりました。

購入するなら今がチャンスかも。

今回はここまで

それじゃまた!


 

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