M.2 SSDケース USB3.1Gen2接続 アイティプロテック AOK-M2NVME-U31G2を使う
映像制作を行う上で
とても手間がかかるのが
フッテージの受け渡し
同業者間で撮影した
フッテージの受け渡しをする際
大抵使用するのが
USBメモリ
外付けSSD
あたりだと思います。
規格が
USB3.1 Gen2(10Gbps・1250MB/s)
とは言え
SATA3.0(6Gbps・600MB/)がボトルネックになり
速度はせいぜい
540MB/秒
これはあくまでも
読み込み速度で
書き込み速度はこれ以下です。
実際の使用感は
遅い・・・・・
インターフェースが
SATA3.0+USB3.1 Gen2
じゃこれ以上の速度が出ません
この速度問題を解決するのが
今回紹介する
「アイティプロテック AOK-M2NVME-U31G2 NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2 SSDケース」
実際の使用感も含めてレポートします。
アイティプロテック AOK-M2NVME-U31G2 NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2 SSDケース
特徴として
「NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2」
が利用できること
これにより
インターフェースの問題が
多少改善されます。
というのも
SATA3.0+SSD(M.2)と違い
M.2が「PCI Express接続」になることで
USB3.1Gen2の10Gbps帯域が
フルに使うことができ
それで得られる効果は
読み込み速度
書き込み速度
が別次元のものになります。
2019年12月現在
USB3.2Gen2×2
が規格されていて
20Gbpsまで速度向上できますが
製品自体出揃っていない上
値段が高いため
高嶺の花になっています。
今回は
速度10Gbps
容量1TB
の組み合わせで
実際の使用感を試したいと思います。
開封
アイティプロテック AOK-M2NVME-U31G2 NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2 SSDケース
こちらの製品は
日本の会社が企画した製品のため
きちんとした梱包で届きました。
開封すると
「本体」
「USBケーブル」
「AOS特別体験版CD(復旧ソフト)
「マニュアル」
「ドライバ」
が入っています。
ドライバの写真がないのは
ドライバの精度が悪く
使い勝手が悪いためで
別途、精密ドライバーを用意したためです。
「本体」
「インターフェース」
USBタイプCを採用しています。
インターフェース
左右のネジで
ケース開封ができます。
M.2を組む
今回使用するM.2はこちら
シリコンパワー SP001TBP34A80M28 1TB
実際の組み立ては簡単です。
左右のネジを外します。
ネジを外した所
一緒に写っているドライバーは付属品
精度が悪いのでネジをナメてしまう。
あとは基板を引き出すだけです。
基板全体図
裏面の大きいチップが
「Jmicron社USB 3.1 Gen 2 to PCIe Gen3x2 Bridge Controller<JMS583>」
M.2を組み付けます。
基本斜め30度で差し込み
ねじ止めするだけ
ねじ止めは
スリットにM.2を入れてから行う
あとはケースに戻して
ねじ止めすれば完成です。
実際の使用感
映像編集用パソコンの
5インチベイには
USB 3.1 Gen2ハブ(10Gbps・1250MB/s)を取り付けています。
今回は汎用性を考えて
USB Type-Aで接続します。
最初にUSB3.0に接続した際の速度です
1GiBの速度
32GiBの速度
速度全く出てないですよね。
この計測速度の遅さには”理由”があります。
使ったパソコンのPCIExpressが2.0で
しかもUSB3.0の速度が”2.5Gbps”という
中途半端なものを使ったためです。
それじゃ
映像編集用パソコンで計測してみましょう
・・・・・
・・・・なぜか計測できず
何度行っても計測できず。
どのポートで計測しても
パソコンがフリーズします。
それじゃ意味ないですよね?
ということで
別の方法をとります
実際の転送速度を計測
旧パソコン
PCIExpress2.0・USB3.0の速度が2.5Gbps
Cドライブ SanDisk 内蔵 2.5インチ SSD
から
18.9GBの4kフッテージを転送します
Cドライブ → AOK-M2NVME-U31G2 NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2 SSDケース
平均速度:138MB/s
USB3.0がボトルネックだけど
USBメモリよりそくどが出ている
AOK-M2NVME-U31G2 NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2 SSDケース → Cドライブ
平均速度:171MB/s
こちらもUSB3.0がボトルネックになっていることが
はっきりとわかります。
映像編集用パソコン
PCIExpress4.0・USB3.1Gen2の速度10Gbps
Eドライブ:PG3VNFシリーズ 1TB CSSD-M2B1TPG3VNF
から
18.9GBの4kフッテージを転送します
Eドライブ → AOK-M2NVME-U31G2 NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2 SSDケース
平均速度:485MB/s
思ったほど速度が出てないが
十分使用に耐える速度には違いない
AOK-M2NVME-U31G2 NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2 SSDケース → Eドライブ
平均速度:764MB/s
こちらは十分な速度が出ていることがわかります。
18GBの4kフッテージを30秒かからず転送できます。
AOK-M2NVME-U31G2 NVMeの使用場面
これは単純に
撮影時の外部ストレージとして利用可能です
例えば
「Blackmagic Pocket Cinema Camera」
恐らく
「Samsung 外付けSSD T5」
を使っている人がほとんどだと思います。
ただ
規格がSATAなため
速度が「540MB/s」で
実行速度はそれ以下
オマケに容量単価はあほみたいな値段です。
「Blackmagic Pocket Cinema Camera」
のUSB3.0がボトルネックで
「4K DCI 60fps CinemaDNG Lossless」
は外付けSSDに収録できないことは確認している。
それでも
それ以外のセッティングで撮影した場合
容量1TBという大容量で
転送速度が700MB/sオーバーのスペックは
撮影後のポスプロ作業にも
余裕をもって作業に挑めます。
実際使用するにあたり
相性問題もあるため
”確実に使える”
保証はありませんが
試す価値は十分あると思います。
あとは
”Bridge Controller”の
ファームウェアのバージョンが上がり
安定した動作の確保ができればいいのですが
販社は”販売のみ”の姿勢なので
期待できないのが残念なところです。
最後に
今回の組み合わせ
シリコンパワー SP001TBP34A80M28 1TB
アイティプロテック AOK-M2NVME-U31G2 NVMe(PCI Express接続タイプ)M.2 SSDケース
二つ合わせても
2万円もしないのに1TBの容量で速度は十分という
2019年度現在では最適な組み合わせになります。
2020年には
USB 3.2 Gen2×2
の製品が出そろえば・・・・
と思いますが
単価は
ぼったくり値段間違いなしが予想できます。
2020年
USB 3.2 Gen2×2のM.2ケースが
出れば乗り換え確定ですが
現在は現状の製品で十分満足です。
別の考え方をすれば
”高速大容量のUSBメモリ”を手にした。
USBメモリの”低速””低容量”問題も解決します。
容量と速度の問題を一気に解決できる
今回の組み合わせは
今年一番の最適解に間違いありません。
ちなみに
今回は
USB-A USB-Cタイプを使用しましたが
USB-C USB-Cタイプもあります。
汎用性を重視して
USB-A USB-C
を使用しましたが
マザーボードなどの規格が
“USB-C”の場合は
“USB-C” ”USB-C”
を利用してください。
今回はここまで
それじゃまた!